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韓国の食文化について、伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ読み解いていきます。
とは、
豚の腸に豚の鮮血と春雨、豆腐、もち米、刻んだ野菜などを混ぜ合わせて詰め
、両端を縛って蒸すか茹でて固めた、韓国伝統の腸詰めです。食べるときは薄切りにし、
薬味塩(塩に粉とうがらしや胡椒を混ぜたもの)やアミの塩辛、ヤンニョムジャン(薬味だれ)などをつけます。
朝鮮半島の料理文献をみると、
『飲食知味方[ウムシッチミバン]』
(1670年頃)に「ケジャン」
という料理名で出てくるものが、朝鮮半島の腸詰めに
関する最古の記述と思われます。
そこには「犬を茹で、肉はむしって味つけし、
腸は洗って中を詰めて弱火で蒸し、斜めに薄く切って
酢と芥子をつけて食べるとおいしい」と記されています。
また「スンデ」という語が初めて出てくるのは、『是議全書[シウィチョンソ]』(1800年代末頃)です。ここでは「腸を裏返してきれいに洗い、もやし、芹、大根を茹でて白菜キムチとともに刻み、豆腐と混ぜる。葱、生姜、にんにくをたくさん刻んで入れ、すりごま、塩、油、とうがらし粉、胡椒など各種薬味調味料も加えて豚の血と混ぜ合わせ、腸に詰める。端を縛って茹で、冷めたら薄く切る」とあります。
そして、スンデのルーツには諸説あるようですが、高麗時代(918〜1392)に蒙古軍からもたらされたという説が有力のようです。
スンデは現在、韓国街角の専門店や、「粉食店[プンシッチョム]」と呼ばれる軽食屋さん、屋台などで食べられるほか、スーパーでも比較的安価で売られています
また、スンデ屋さんではたいてい、豚の内臓類(舌、肺、膵臓、胃腸、顔肉など)を茹でて薄切りにした「水肉[スユッ]」あるいは「片肉[ピョニュッ]」といわれる料理も出しています。これらは意外にクセがなくさっぱりとしており、歯ごたえもよく、スンデと同様に薬味塩やヤンニョムジャン(薬味だれ)などをつけて食べるとまた格別な味わいです。
<郷土色豊かなスンデ>
「アバイ」は朝鮮半島の最北部、咸鏡道[ハムギョンド]地方の方言で「おじさん」「おじいさん」を意味します。スンデはもともと咸鏡道の郷土料理でもありましたが、朝鮮戦争により北部から避難してきて戦争後、帰れなくなるなどして南部に住み着いた、いわゆる「失郷民[シリャンミン]」たちが作った咸鏡道式のスンデを、「アバイスンデ」と呼んでいます。アバイスンデの特徴は、具にもち米が使われているところ。
アバイスンデの店は、江原道[カンウォンド] 束草[ソッチョ]や釜山[プサン]などに多くあります。
忠清南道 竝川
[ピョンチョン]には有名なスンデ通りがあります。
古くからの交通の要所、天安[チョナン]からほど近い竝川では、
20世紀初めごろハム工場ができたことも影響して、伝統的な五日市の立つ「アウネ市場」
で、商人や庶民に安価で美味しいスンデやスンデクッパプを出したのが始まりといわれます。
竝川スンデは刻んだ野菜がたくさん入っているのが特徴。
韓国南端の島、済州島の名物スンデ。
済州島は古くから養豚がさかんで、独特な豚肉料理が発達してきました。済州島スンデの特徴は、大きいこと、もち米が入っていること、鮮血をたっぷり使って濃紅色を帯びていながら臭みがないこと、といわれます。
<スンデを使った料理>
輪切りにしたスンデに玉ねぎ、キャベツ、にんじん、えごまの葉などの野菜も加え、しょうゆやコチュジャン、にんにくなどを混ぜ合わせた甘辛いヤンニョムジャンで炒めたもの。
スンデや豚の内臓類を煮込んだ白濁スープ。
葱や豆もやし、大根などの野菜も加え、
ボリュームたっぷりに仕上げます。味つけは塩、
胡椒、にんにくなどが基本ですが、とうがらし粉やしょうゆ、
にんにく、生姜などを混ぜ合わせた
を添えて、とかしながら食べたりします。
スンデクッの中にご飯が入っています。
あるいは、スンデクッとご飯が別々に出てきて、自分でご飯をスープに入れて食べます。
この場合も、塩味の白濁スープが基本ですが、食べている途中で
やその他の薬味などを入れて、何種類もの味を楽しんだりします。
また、豚の腸以外でも筒状の食材に具を詰めて作った、次のようなスンデがあります。
いかのワタをぬき、
刻んだゲソやキムチ、野菜、豆腐などを混ぜ合わせて胴体に詰め、蒸したもの。
輪切りにしヤンニョムジャンをつけて食べますが、近年、輪切りにしてからさらに卵をつけて「ジョン」
状に焼いたものがよく見られます。
スケソウダラのワタをとり除き、
ひき肉や豆腐、刻んだキムチや野菜を混ぜ合わせて中に詰め、蒸したもの。
ともいいます。
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